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STORY – 004

安達祐実さんが、長いキャリアのなかで見つけた大切なもの。

1825年にイングランド南西部の小さな町で生まれた<Clarks>。200年近くの時を重ねて今日まで、子供の足を護るファーストシューズの定番として、大人の足元をあらゆるシーンで彩るレザーシューズとして世界中で愛されてきたまさに"ヘリテージ"。長い歴史あるものは、どうして人の心を惹きつけるのか。その魅力を知る人々に出会うインタビューシリーズの今回のゲストは、女優の安達祐実さん。0歳の時から芸能界に入り、女優という一本の道を極めてきた彼女が、40年近くかけて築き上げてきた自身の歴史を振り返ります。

井浦 新さんが、歴史から学んで得た視点。
井浦 新さんが、歴史から学んで得た視点。 井浦 新さんが、歴史から学んで得た視点。

STORY – 004

安達祐実さんが、長いキャリアのなかで見つけた大切なもの。

1825年にイングランド南西部の小さな町で生まれた<Clarks>。200年近くの時を重ねて今日まで、子供の足を護るファーストシューズの定番として、大人の足元をあらゆるシーンで彩るレザーシューズとして世界中で愛されてきたまさに"ヘリテージ"。長い歴史あるものは、どうして人の心を惹きつけるのか。その魅力を知る人々に出会うインタビューシリーズの今回のゲストは、女優の安達祐実さん。0歳の時から芸能界に入り、女優という一本の道を極めてきた彼女が、40年近くかけて築き上げてきた自身の歴史を振り返ります。

2歳で子供服雑誌のモデルとしてデビューし、9歳でテレビドラマに出演されています。やっていることが”仕事”だという意識はいつから芽生えたのでしょうか。

幼少期は親に言われるがまま、習い事に行っているような感覚でやっていました。俳優という仕事に責任感を持つようになったのは13歳の時。連続ドラマ『家なき子』で初めて主演を務めた時に、周りの人からの反響を肌で感じました。「自分がやっている”仕事”は、人の人生を変えるかもしれない職業なんだ」と気が付いて、仕事に向き合うようになりましたね。今思えば、当時は間違いのない”正解”を出そうとして型にはまった芝居をしていたように思います。そこからたくさんの現場を経験して、今はもっと肩の力を抜いて自由に自然体でお芝居できているんじゃないかな。

自然体でいた方がいいと考えるようになったのは、ご自身の中で何か気づきやきっかけがあったのでしょうか。

子役の頃は「ここで笑って」「ここまで歩いてきて」とか、言われたことをこなすだけで良かったのですが、もっと自発的に「この役にはこういうイメージで挑みます」という自分のプランを示すことが求められるようになっていったんですよね。それに気づいたのが19歳ぐらいの時。そこからコメディ作品にも参加するようになり、今までやったことのないキャラクターの演技にも挑戦するようになりました。それまで自分にとって決まったレールから外れてしまうのはとても怖いことでしたが、枠から外れた演技がみんなを刺激することもあると徐々に体感していきました。それから10年ぐらいかけて多くの作品に携わることで、徐々に芝居も考え方も柔軟に変化していきましたね。

周りや自分の変化にも敏感で、変化を恐れないでいる印象がありますが、ご自身の中で大事にしているスタンスはありますか。

変わっていくことを恐れないのは昔からの性格な気がします。現状を維持しようとするとむしろ衰退してしまうというか……、向上していこうという気持ちがないと現状維持はできないと思っているんです。俳優という職業柄、作品の役のイメージが先行して世間に浸透してしまうことがよくあります。特に『家なき子』に出た時は世間からの”安達祐実像”みたいなものが定着してしまって、そのイメージを変えていくのはなかなか大変でした。でもそこから自分自身の変化はもちろん、周りからのイメージも変容していく様子は興味深かったです。
芝居以外の内面の部分でも、大きく成長したなと感じます。一人で頑張ってしまう愚直な性格だったのですが、人に心を開けば相手側も心を開いてくれると気づけるようになりました。良かれと思って頑張り過ぎて弱さを見せないのも、人を不安にさせてしまうことがあるんですよね。自分のダメな部分を愛してくれる人も実はたくさんいると気がついたので、その人たちに頼りながら、今はありのままの自分で生きられています。

逆に、長い間変わらないと感じるところはありますか。

「優しくて強い人間になる」というのが、昔から変わらず人生の目標です。幼少期からずっとこの世界にいて、忙しなく動いている大人たちにたくさん囲まれてきたからか、周りの雰囲気に敏感なところがあるんです。長時間の現場で疲れが出てきてチーム全体の士気が下がったり、みんなの心がトゲトゲしている時は、なんとかそこに穏やかさを吹き込めるような人になれたらいいなとずっと思っていますね。
あとは、常に自分のおかれた立ち位置を確認することを意識しています。それが例え見たくないものだったとしても、「今自分はここのポジションにいる」と確認することが、次に進むためにはとても大事なことだと思うんです。

SNSで見せる素顔や、昔から変わらない姿がたびたび注目を集めている安達さんですが、理想の歳の重ね方はありますか。

人間の美しさは見た目だけに宿るものじゃないはずだから、「歳をとったな」と感じてもそれも愛おしく思えたらいいなと思っています。見た目に関していうと、「若く見られたい」という欲は全くなく、昔は「早く見た目も年相応に見られたい!」という気持ちの方が強いこともありました。

歳を重ねると、若さ特有の勢いや魅力は失われていくけれど、できることもその分増えていく。鏡越しに皺が増えた自分の顔を見ながら、「この世界には生きたくても生きられない人がたくさんいる中で、自分はこうやって皺が出るまで生きることができている」と思うようにしています。歳をとっていくことを嘆くのではなくて幸せに受け取った方がずっといいと思っています。

女優業の他にアパレルブランド「虜(Torico)」も手がけていらっしゃいますが、ものづくりのインスピレーションはどこから受けていますか。

普段街を歩いているときに目に止まった色合いや、植物やお花からもインスピレーションを受けていて、日常の中で自分がときめいたものはなんでも写真を撮って記録するようにしています。理想の物を作るのってすごく難しいんですよね。自分が物づくりに携わるようになって、普段手に取る物も本当にたくさんの苦労を経て作られているんだなと感じるようになりました。あとは何よりも自分が着たいものを作るようにしています。デザインに少しクセのある洋服が好きだけど、着回しがきいて長く使えるかどうかも大切。私自身が気に入った服は何年も長く着るタイプなので、「虜(Torico)」でも、みんなにずっと愛してもらえるような洋服を作っていきたいです。

ひとつのものを長く大事に使うということですが、安達さんが大事にしていきたいと思うものに共通点はありますか。

伝統あるものには魅力を感じます。浅草が地元なので三社祭にはよく行っていましたし、小さい頃からずっと御神輿が好きですね。お祭り時以外でも御神輿を見学できる時があって、散歩がてら親と一緒によく見に行っていました。
実は今この仕事をしていなかったら、宮大工や左官職人を目指してみたかったんですよね。目立つことはないかもしれないけれど黙々と伝統を守り続けるところはとても素敵だし、自分も”影で支える立場”になってみたいという気持ちがあります。今は表に出る立場だからこそ、裏側の人たちのケアやサポートにどれだけ助けられているのか、実感しています。

今日はclarksのワラビーを履いていただいていますが、他にはどんなコーディネートに合わせたいですか。

ジーンズに合わせても可愛いと思いますし、あえてフォーマルなワンピースに合わせても素敵だと思います。カジュアルにもフォーマルにも合わせられる懐の深さがワラビーの魅力ですよね。スエードの素材は、履き続けることでエイジングも楽しめそう。
コーディネートの最終的なバランスを決めるのは靴だと思っているので、わたしにとって靴選びはとても重要なんです。可愛い洋服を着てヘアメイクをバッチリ決めても、トータルのコーディネートが正解なのかは結局最後に靴を履いてみないと分からないなっていつも思うんです。ワラビーも、柄のパターンが入ったものや色違いなどたくさんの種類があると思うのですが、今回はベーシックな黒を選びました。色物の服を着ることが多いわたしのどんな着こなしにも馴染み、足元からコーディネートを引き締めてくれると思います。

安達祐実
Yumi Adachi

1981年9月14日生まれ、東京都出身。A型。幼少時に雑誌モデルとして芸能界デビュー。91年、ハウス食品のCMで話題に。以降、天才子役として活躍し、94年の日本テレビ系ドラマ『家なき子』で本格的にブレイク。以降も幅広い役をこなす実力派俳優として活躍中。

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STAFF CREDIT
写真:草野庸子 編集、執筆:平井莉生、野沢愛也子(FIUME Inc.)企画:宮崎翔太 ヘアメイク:本岡明浩 スタイリスト:船橋翔太